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2009年2月26日 (木)

『ピエドラ川のほとりで私は泣いた』


ピエドラ川のほとりで私は泣いた。
この川の水の中におちたものは、木の葉も虫も
鳥の羽さえも、岩に姿を変えて、川底に沈むと言い伝えられている。
心を胸の中から取り出して、流れの中に投げ込めるものならば
恋もこの苦しみも終って、私はすべてを忘れることができるだろうに。

ピエドラ川のほとりにすわって、私は泣いた。
冬の空気が私のほおの涙を冷やし、その冷たい涙は
目の前の流れの中へ、はらはらと落ちていった。
この川はどこかでもう一つの川と合流し、さらにまた、別の川と合流して
私の心からも視野からずっと離れたところで、海とひとつになるのだ。

私の涙もまた、ずっと遠くまで流れてゆきますように。
そして私が、かつて彼を思って泣いたことを、私の愛が思い出しませんように。
私の涙が川の水とともに海に流れ込み、このピエドラ川も
ピエドラ修道院も、ピレネーの教会も、あたりをおおう霧のことも
そして2人がともに歩いた道も忘れてしまうことが出来ますように。
・・・・
                         パウロ・コエーリョ
                         「ピエドラ川のほとりで私は泣いた」

随分昔に読んだ物語の、この冒頭の独白
言葉の響きも表現も、流れるように美しくて
そしてまさにその頃の、私の気持ちそのもので
何度も何度も、繰り返し読み返したものでした。
ちょうど同じ冬の寒い頃のこと
ひしひしとした孤独を感じながらも
どこか、救われたような気持ちがしたものだ・・・
 
実は、この物語自体はあまり好みではないのだけど・・・笑
このくだりはやはり美しく、今も心に響きます。


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